楽習楽歴とは

「好きこそものの上手なれ」と昔からいわれるように、一つのことに夢中になって取り組むと、人はそこから多くを学び、人間的にも成長します。
しかし、今の世を見ると、学校で行われている学習や学歴ばかりが尊重され、「好き」から始まる子どもの学びは評価されません。 そこで私たちは「楽習楽歴」という新たな概念を創出し、子どもの「好き」な学びをデジタル上に記録して可視化できるシステムを開発します。

 

楽習楽歴が記録するもの

「楽習楽歴」に記録できるのは、「好き」を中心にした子どもの学びです。

ケーキが好きで、毎日ケーキを焼いている。
ギターが好きで、毎日ギターを弾いている。
ものづくりが好きで、毎日大工仕事をやっている。
野菜づくりが好きで、毎日畑仕事をやっている……。

多彩な分野に広がる子どもの楽しい学びの様子を、写真、動画、音声、文章、イラストなどで記録できるようにします。

 

子どもの学びと仕事をつなぐ

同時に、「楽習楽歴」では会員企業を募り、「好き」から始まる子どもの学びを応援できる仕組みを創ります。

具体的には、会員企業の協力を得て、子どもに対して、ボランティア、お手伝い、インターン、アルバイト、業務委託、雇用など、さまざまなタイプの仕事のオファーができるようにします。

子どもが「好き」な分野で職業体験できれば、これに勝る学びはありません。
子どもの「好き」な学びと「仕事」をダイレクトに結びつけ、子どもの成長に貢献していきます。

 

背景にある不登校の問題

現在、20万人近い児童生徒が不登校になり、社会問題に発展しています。
不登校の子は学校に行かずに、家にいて好きなことをやっています。ただ、残念ながら、その「好き」から始まる学びを評価する仕組みが社会にありません。

「楽習楽歴」は、子どもの「好き」から広がるさまざまな学びを記録するシステム。このデジタルツールをまん中に、子どもの「好き」と「仕事」を結びつけ、不登校の子が社会に出られるためのサポートを行っていきます。

 

「職」と「才」のマッチング

一方、企業の中にも特長ある個性や才能を持つ人材を求める動きもあります。
漫然と学校を卒業して就活してくる学生より、「好き」を究めた個性的な人材を採用したいという思いがあるからです。
しかしながら、このような人材は、企業側からは探す手立てがなく、面接に来てくれるのを待つしかありませんでした。

そこで、「楽習楽歴」にはさまざまなキーワードで、多彩な学びを行っている人間を検索できる機能を持たせます。
「個性的な人材」を求める企業と、一芸に秀でた「稀少人材」をつなぐマッチングサイトとしての機能も「楽習楽歴」に持たせます。

 

楽習楽歴が目指す社会

いまの時代、子どもは学校に通い、学歴を取得してから仕事に就くことが当たり前になっています。
もちろん勉強は大切で、人間の成長に役立ちます。しかしながら一方で、学校で学ぶ内容と社会が求めるスキルが乖離して、興味関心のない分野の勉強を強いられる子どもが多いことも確かです。何のために学ぶのか分からない。何のために働くのか分からない。人生の夢や目標を見失ってしまう若者が多いのは、「学歴や就職のために学ぶ」という、いまの学びの偏ったあり方によるところが大きいのではないでしょうか。

仕事は本来、自分の夢や目標を実現するためにあるべきもの。「楽習楽歴」は、子どもが好きなことを学び、その学びを活かして仕事ができる、「好き」と「仕事」が直結した社会のあり方を目指しています。